クラウドファンディング支援の確定申告、提出はどこで?いつまで?具体的な提出方法ガイド
クラウドファンディング支援の確定申告書、作成後の提出ステップガイド
クラウドファンディング支援に関する確定申告書の作成、大変お疲れ様でした。ご自身の所得や控除について整理し、正確に書類を準備することは、慣れない作業であれば特に労力を要するものです。
確定申告書の作成が終わった今、次に必要なステップは「提出」です。提出方法にはいくつか選択肢があり、それぞれ手順や準備が異なります。この記事では、クラウドファンディング支援分を含む確定申告書を、税務署へ正確に提出するための具体的な方法と、提出前に確認しておきたいポイント、そして提出期限について分かりやすく解説します。
この記事をお読みいただければ、ご自身に合った提出方法を選び、迷うことなく手続きを進められるようになるでしょう。
確定申告書の主な提出方法
確定申告書を税務署に提出する方法は、主に以下の3つがあります。ご自身の状況や利用しやすい方法に合わせて選択できます。
1. e-Tax(電子申告)
e-Taxは、インターネットを利用して確定申告を行う方法です。自宅や職場から、税務署の開庁時間を気にせず手続きできるため、多くの方が利用しています。
- メリット:
- 税務署に出向く必要がない
- 24時間いつでも提出が可能(メンテナンス時間を除く)
- 添付書類の一部提出省略が可能(マイナポータル連携など一定の条件を満たす場合)
- 還付金が比較的早く受け取れる傾向がある
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デメリット:
- 事前に利用環境の準備が必要(マイナンバーカード方式またはID・パスワード方式)
- ICカードリーダライタが必要な場合がある(マイナンバーカード方式の場合)
- パソコンやスマートフォンの操作に慣れていないと難しく感じる可能性がある
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提出の概要:
- 国税庁の確定申告書等作成コーナーや、市販の確定申告ソフトで作成したデータをe-Taxソフトまたはe-Taxソフト(SP版)から送信します。
- マイナンバーカードとICカードリーダライタ、またはマイナンバーカード対応のスマートフォンが必要です。
- 事前に税務署でID・パスワード方式の届出をしていれば、マイナンバーカードがなくても利用できますが、これは暫定的な措置とされています。
- 送信後、受付完了のメッセージが表示されれば提出は完了です。控えのデータも保存できます。
2. 郵送
作成した確定申告書を郵便または信書便で税務署に送付する方法です。自宅から手軽に提出できますが、提出期限に間に合うように早めに準備する必要があります。
- メリット:
- インターネット環境や特別な機器が不要
- 税務署に出向く必要がない
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デメリット:
- 郵便物の追跡ができない場合がある(特定記録や簡易書留を利用しない場合)
- 提出期限間近だと間に合わないリスクがある
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提出の概要:
- 作成した確定申告書と添付書類台紙に貼り付けた本人確認書類の写しなどを、所轄の税務署に郵送します。
- 提出先は、確定申告書を提出する年の1月1日時点での住所地を管轄する税務署です。税務署の所在地は国税庁のウェブサイトで確認できます。
- 税務署に提出された日が提出日となります。提出期限ぎりぎりの場合は、消印有効となるように「通信日付印」が押される郵便または信書便で送付することが重要です。心配な場合は、特定記録や簡易書留で送付すると、提出の記録が残り安心です。
- 控えが必要な場合は、確定申告書の控えと返信用封筒(切手を貼り、宛名を記載したもの)を同封してください。税務署で受付印が押された控えが返送されます。
3. 税務署へ持参
作成した確定申告書を直接、所轄の税務署に提出する方法です。窓口で直接提出できるため、手続きに不安がある方や、相談が必要な場合に利用されます。
- メリット:
- その場で提出が完了することを確認できる
- 確定申告期間中は税務署に相談窓口が設置されている場合がある
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デメリット:
- 税務署に出向く必要がある
- 窓口が混雑している場合、待ち時間が長くなる可能性がある
- 開庁時間内に訪れる必要がある
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提出の概要:
- 作成した確定申告書と添付書類、本人確認書類の写しなどを持参し、税務署の窓口(時間外収受箱がある場合はそちらも利用可能)に提出します。
- 提出先は郵送の場合と同様、所轄の税務署です。
- 控えが必要な場合は、確定申告書の控えも持参し、窓口で受付印を押してもらってください。
提出前の最終確認ポイント
確定申告書を提出する前に、以下の点を必ず確認しましょう。提出後に間違いに気づくと、修正申告などの手続きが必要になる場合があります。
- すべての必要書類が揃っているか:
- 確定申告書第一表、第二表
- (必要な場合)所得の内訳書、その他の明細書
- (寄付金控除を受ける場合)クラウドファンディング運営者等から交付された寄付金の証明書
- 本人確認書類の写し(マイナンバーカード両面または通知カード+運転免許証など)
- (郵送または持参の場合)添付書類台紙
- 記載内容に誤りがないか:
- 氏名、住所、マイナンバーは正確か
- 所得金額、所得控除額、税額の計算は正しいか
- クラウドファンディング支援による所得(一時所得や雑所得など)や、寄付金控除の金額は正しく記載されているか
- 金融機関の口座情報(還付金がある場合)は正確か
- 添付書類台紙に本人確認書類の写しが貼られているか(郵送・持参の場合)
- 控えに受付印を押してもらう準備はできているか(郵送・持参の場合)
特に、クラウドファンディング支援による一時所得や雑所得がある場合、他の所得との合計金額によって確定申告が必要かどうかが決まります。所得金額の計算や、確定申告書のどの欄に記載するかなどを、作成時に使用した資料と照らし合わせて再度確認しましょう。
確定申告書の提出期限
確定申告書の提出期限は、原則として毎年2月16日から3月15日までです。
- この期間の土曜日、日曜日、祝日が期限にあたる場合は、翌平日が期限となります。
- 申告書の提出期限と、納税の期限は原則として同じ日です。
- 還付申告(納めすぎた税金を返してもらうための申告)の場合は、翌年の1月1日から5年間提出できますが、通常は確定申告期間中に行います。
期限までに提出できなかった場合は、「期限後申告」として扱うことになります。期限後申告には、延滞税や無申告加算税といったペナルティが課される場合がありますので、必ず期限内に提出するようにしましょう。
まとめ
クラウドファンディング支援分を含む確定申告書の提出方法は、e-Tax、郵送、税務署へ持参の3つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、ご自身の状況に合わせて最適な方法を選択してください。
どの方法で提出する場合でも、提出前に必要書類や記載内容に間違いがないか final check を行うことが非常に重要です。また、提出期限を守ることも忘れないでください。
もし、提出方法や手続きについてさらに不明な点がある場合は、国税庁のウェブサイトを確認するか、税務署の相談窓口を利用することも検討しましょう。正確な手続きで、確定申告を完了させてください。